5分でわかる「サステナブルファッション」- 企業の事例と今日から自宅でできる取組みをご紹介

最近、耳にする機会が増えたサステナブルという言葉。SDGs(Sustainable Development Goalsの略称)の普及や環境問題への意識の高まりから世界的に注目されているムーブメントです。これらの取組みが私たちの生活と密接に関係するファッションにも変革をもたらしています。サステナブルファッションという言葉で示される一連の取組みの背景には、これまでファッション業界で当たり前とされてきた衣服の大量消費などの問題が存在しています。この記事ではサステナブルとはそもそもどういう意味なのか、ファッション業界が取組んでいること、私たち消費者にできることは何か、という3つの観点からご紹介します

目次

サステナブルファッションの「サステナブル」ってそもそもどういう意味?

サステナブル(英:Sustainable)とは、直訳すると「持続可能な」という意味です。具体的には、自然環境の維持に配慮した事業や取組みなどのトピックでよく耳にする言葉であり、SDGs(Sustainable Development Goals)の中にも使われています。自然環境の他にも労働環境の改善や、教育水準の底上げ、性差別をなくす取組みなどがSDGsには含まれます。

サステナブルファッションが注目されている理由と背景

サステナブルファッション=持続可能なファッションとは具体的にどういうものでしょうか。それは、生産から廃棄までの衣服のサイクルの中で、自然環境や労働環境に配慮し地球にも人間にも嬉しいファッションを実現することです。アパレル産業は原料の調達から生産過程、流通、消費、廃棄まですべての段階で環境と社会に影響を与えています。様々な素材が混合されて出来上がる衣服ですが、生産過程だけでも多くの工場や企業が携わっていて、一貫した環境負荷の実態や全容の把握が難しく、環境や人に配慮した仕組みづくりが進んでいない業界でした。環境省が実施した日本消費の衣服とその環境負荷に関する調査(2021年12月〜2021年3月実施)にて、原材料調達から製造過程(紡績、染色、裁断、縫製、輸送の段階)までに発生する、以下の環境負荷の年間総量が発表されています。

私たちが普段何気なく手に取り、購入している衣服の製造プロセスには、二酸化炭素排出や水質汚染を引き起こすような環境への負担が生じ、衣服の大量生産によりその負荷は年々大きくなってきています。この実態はサステナブルファッションが注目される背景の1つとして問題視されています。
このような状況を打破するため、2019年のG7(先進7カ国首脳会議)で「ファッション協定」が発表されました。気候変動、生物多様性、海洋保護の3つを軸に目標が設定され、ハイブランドやスポーツブランド、ファストファッションまで幅広いブランドが参加し、ファッション業界におけるサステナブルな取組みが本格的に始まりました。

サステナブルファッションとは地球にも人間にも嬉しいファッションを実現すること

このことは、衣服の大量生産・大量消費が加速している傾向と考えられ、衣服の大量廃棄にも大きく影響しています。環境省の日本消費の衣服とその環境負荷に関する調査によると、年間平均での1人あたりの衣服消費や利用状況は以下となっています。

衣服の購入枚数が譲渡や売却、リサイクル、廃棄の枚数を上回っていたり、使用されていない衣服が約25枚であることなどのデータを見ると、大量生産・大量消費、そして低価格化によるファストファッションが大量廃棄の流れを生み出していることが、データとして顕著にあらわれています。
サステナブルファッションを今後目指していく上で、私たちの生活必需品である衣服の大量生産・大量消費・大量廃棄の現状と問題をまず把握することが、重要な最初の一歩となるのではないでしょうか。

大量生産・大量消費、低価格化からくる大量廃棄というサイクルを知ることがサステナブルファッションを目指す上で重要な第一歩

同じファッション業界でもそれぞれの企業・ブランドにおけるサステナブルな取組みは様々で異なります。新しい取組みやこれまでになかった素材の開発など、技術は日進月歩です。今回は、これまで大きな負荷を課されてきた環境、動物、労働環境、衣類ロスの4つに対して行われている企業の取組みを中心にご紹介します。

環境負荷を減らす取組み

長く着られる丈夫な商品を作る

長期間着用されることを前提とした衣服作りによって大量消費・大量廃棄の流れに歯止めをかけることができます。こうした耐久性のある丈夫な長く使える服のことをファストファッションに対してスローファッションと呼ぶ動きも出てきています。

リペアでもっと長く着られる

ブランドがリペアサービスを提供する事例も増えてきています。ブランドがリペアサービスを始めたり、動画で簡単なお直しやリフォーム方法を紹介するなど、長く愛着を持って着用してもらうためのサービスが増えています。

環境に配慮した素材を使う

これまでコットンなど多くの天然素材が大量の水を使って栽培されてきました。しかし、使用する水の量のほかにも重大な問題がありました。それは、有害な化学肥料や農薬を大量に使って栽培を管理してきたこと。この問題を解決するため、オーガニックコットンという素材が登場します。オーガニックコットンとは無農薬で栽培されるコットンのことで、この農薬や化学物質を使わない、土壌にも生産者の健康にも貢献できる素材を積極的に採用するブランドが増えてきています。

環境に配慮して生産方法を工夫する

ファッション業界の多くのブランドが、原材料の製造過程で地球に大きな負担をかけていることを認識しています。染色の際に使う水を減らしたり、天然繊維を生産する際になるべく農薬を減らして土壌への負担を減らしたりしています。生産方法そのものの環境への影響を減らす取組みが始まっているのです。

動物搾取をなくす取組み

非人道的な方法で調達された動物のファーやレザーを使用しない

人間の都合で残酷な方法で調達されていたファーやレザー。この課題に対して、フェイクファーやフェイクレザーといった人工素材の開発や、代用素材を中綿とするヴィーガンダウンなどの開発が進んでいます。また、動物由来の素材は使うものの、その調達方法が人道的であることを証明する「レスポンシブル・ダウン・スタンダード」や「ミュールジングフリー」のウールなど、動物たちの飼育・採取方法に関する認定も増えています。また、こうした素材を取り入れるだけでなく、エシカル素材を使用していることを消費者に伝えること(タグを付け足したりQRコードで商品情報へアクセスできる仕組み作りが挙げられます)もアパレルブランドや企業の重大な使命です。

労働環境を向上する取組み

フェアトレードを実施すること

フェアトレードとは公正取引のことで、発展途上国の原料や製品、労働力に対して公平な代金を支払うことで、それらに携わる人々の生活環境を安定させる取組みのことです。環境負荷の章でも前述したように毎日大量の農薬や化学肥料にさらされたり化学物質を含む蒸気に常にさらされるなどの劣悪な環境で労働を課せられる人が多くいるのも現実です。このような不利益から生産者を守るフェアトレードを実施することもサステナブルな取組みの一つです。

衣類ロスを削減する取組み

在庫管理の向上

事前に受注受付をすることで生産数をコントロールし過剰な供給を取りやめたり、最終的に売れ残ってしまった服をアウトレットで販売するなど、最終的に在庫として抱える数を減らす取組みを行うことが衣類ロスの削減につながります。売れ残りとしてそのまま廃棄されてしまうと、焼却処分か埋め立て処分となってしまいますが、化学物質を含んだ素材だと、有害物質が発生したり土に還らないなどの問題もあります。廃棄処分となる数をなるべく減らすことはサステナブルファッションの基本です。

再生利用でできた素材を使う

最近ではプラスチックごみによる自然、環境汚染に配慮する取組みへの関心が高まり、 ペットボトルなどのプラスチックを再生したリサイクル素材を使用し、製品を作るブランド も増えてきました。ペットボトルは主に再生ポリエステルやフリースとして蘇ります。ペットボトル以外では、植物系の再生レーヨンやキュプラも再利用に多く利用されています。

単一素材で商品を開発する

衣料品では、繊維を混紡してテキスタイルに機能的または美的特性を追加するのが一般的ですが、リサイクルのために混ぜて紡織された生地をそれぞれの繊維に分離することは困難です。しかし、単一素材の衣服であれば、持ち主が手放した後に100%リサイクル素材として活用することができますモノマテリアル とも呼ばれるこの技術は、サステナビリティファッションの最先端テクノロジーです。

リユースサービスの提供

リユースとは、着なくなった服をただ捨てるのではなく、再び誰かに着てもらうことです。衣類をそのままもう一度使う方法なので、回収した服から新しい製品を作るプロセスが不要で、CO2排出量も少なく済み、再生産の企画、製造、輸送などの手間や費用も発生しません。最近では日本でも多くのブランドが、リユースを含むサービスを提供しています。不要になった服を集めてリユースし、ニーズに合わせて世界中に届けています。また、リユースできないものは燃料や防音材に加工し、燃料・素材としてリサイクルされ、廃棄することなく資源として使われています。

サステナブルファッション:わたしたちが今すぐに取り組めること

ここまでアパレル業界が取り組んでいるサステナブルについてご紹介してきましたが、もちろん私たち消費者にもできることがあります。サステナブルファッションとは、一部の人や企業が実施するものではなく、私達一人一人が問題について理解し、解決に向けて取組むことです。今日から始められることをご紹介しますので、地球にやさしい服選びの参考にしてみてください。

サステナブルを意識した買い物をする

長く着られるものを選ぶ

「安かったから」「このシーズンのトレンドだから」という視点で選んだ服をあまり着ないまま手放してしまった経験はありませんか?これは多くの人が持っている大量消費の発想です。トレンドに左右されない長く着られるデザインか、自分が持っている他の服と合うか、着回ししやすそうか。この3点を自分に問いかけることで、長く切られる服を選ぶことができます。

買う前に、着られなくなった後のことを想像してみる

例えば、子供の洋服を買ったけれどあっという間にサイズが合わなくなってしまった、体型が変わって以前の服が似合わなくなってしまったなど、洋服自体はまだ着られる状態だけれど自分たちでは着られなくなってしまった場合に、ただ捨ててしまうのではなくリユースやリサイクルのサービスを利用してみませんか?また、こういった状況を実際に想像することで、リサイクルに出しやすい素材か、丈夫で綺麗な状態で次の人にバトンを繋ぐことができるかどうかなど洋服選びの目線も変わってきます。その洋服を廃棄物にしないためにできることについて考えてみて、実際に行動してみるようにしましょう。

サステナブルな素材かどうか見極めて買う

使用している素材についてのタグがついている洋服が販売されているのを目にする機会も増えました。土壌汚染に配慮したオーガニックコットンや、動物保護に貢献するヴィーガン素材、動物や働く人の権利を守るエシカルな素材や化学物質不使用など、サステナブルな素材を利用している製品も多く販売されています。地球を守る一員として、責任ある素材選びを意識してみましょう。

サステナブルに積極的に取り組んでいるブランドの服を買う

1着1着の洋服の原材料調達方法や製造プロセスを正確に把握するのは、そもそも情報が提供されていなかったりその都度調べるのが少し億劫だったり、実際には少し難しい場合もあります。そんな時は、エコやフェアトレードなど サステナブルへの取組みを積極的に実施しているブランド を見つけてしまってそのブランドの商品を買うのが近道かもしれません。ファッション雑誌でもサステナブルなだけでなくスタイリッシュでおしゃれなブランドを紹介する特集が組まれているので、お気に入りのブランドを見つけるのに役立つかもしれません。

洗濯方法に気をつける

サステナブルファッションの実践として自宅でも簡単にできるのが、洗濯方法に気を配ることです。例えば、フリース素材や化学繊維、起毛素材の服を洗う時には、マイクロファイバーやマイクロプラスチックが流れ出してしまうことをご存知ですか?これは、市販されているマイクロプラスチックをキャッチできるネットを使用することで防ぐことができます。(使用後に、つい習慣ですすぎをしてしまう人がいるので、気をつけて!)

また、自然由来の原料を使用している洗剤など、自然や海に負担をかけない商品も多く開発されているので、これらを取り入れてみるのもおすすめです。素材に合わせたケアを心がけることは、地球にも優しいだけでなく、衣服そのものを長持ちさせる効果もあります。普段の洗濯を見直すこともサステナブルファッションの一部、なんて意外な感じがするかもしれませんが、気軽にできる環境問題への取組みとしてぜひ取り入れてみて欲しい方法です。

普段の洗濯を見直すこともサステナブルファッションの一部

参考文献

​​環境省 - SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に
経済産業省 - ​​繊維産業の現状と経済産業省の取組
経済産業省「生産動態統計」
財務省「貿易統計」
矢野経済研究所「繊維白書」
総務省「家計調査」


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